心理職について詳しく知りたい。
日本の中での心理職の立ち位置を知りたい。
心理職の未来について考えたい。

このような思いを持たれている方にご紹介する本はコチラ!

下山晴彦『心理職は「ときめき」を取り戻せるか 臨床心理学の専門性を基軸として』東京大学出版会

本書を本屋さんで目にすると、
昔の名著の再版かな?と思ってしまう方もしるかもしれません。
しかしそうではありません。
理由はあとがきに書かれていますが、
人と人とのつながりをとても大切にされている下山先生ならではの新刊だと思いました。

日本の心理職としては臨床心理士の活躍があります。
しかし、その裏で臨床心理士への批判もあります。
そして、多くの人々が待ちに待った国家資格「公認心理師」が誕生しました。
ところが、多くの人々が期待していた状況に現在なっているでしょうか?

本書は、日本の心理職の歴史、心理職に必要不可欠な知識、
真の多職種協働に必要なことなどが簡潔にまとめられています。
そして、心理職の発展に長年ご尽力されてきた下山先生だからこそ言えるメッセージが、
あちらこちらにちりばめられています。

本書を読み終わったときに私は漠然と危機感を持ちました。
本書に書かれていることを全く知らずにただ公認心理師になる人が増えたとしたら、
下山先生を含めた多くの偉大な先輩方が目指した心理職とは程遠い心理職が増えてしまうような気がします。

心理職を目指している方々や、
心理職として働いている若手や中堅の方々に本書をぜひ読んでいただき、
心理職の現在の立ち位置や未来に向けて何をしていくべきなのかを一緒に考えていきたいと思います。

心理職として「ときめき」を感じるために!

投稿者

RuKina

公認心理師、臨床心理士、博士(心理学)

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