今どきの高校生や大学生について知りたい。
高校生や大学生に対する支援方法を考えたい。
ジェンダーや依存症に関する知識を得たい。

このような思いを持たれている方にご紹介する本はコチラ!

石垣琢磨(編)『臨床心理学 第23巻 第3号』金剛出版

今回のテーマは「これからの時代を生きる高校生・大学生の処方箋」です。
30歳代の人はまだついていけるかもしれませんが、
40歳代以上の人にとっては今の高校生や大学生はかなりかけ離れた存在になっているのではないでしょうか。

松並知子先生が書かれた文章の中に、
「「らしさ」にとらわれずに自分らしさを大事にし、
 素の自分を見せられること、
 相手とは程よい距離を保ちつつも、
 互いに自分の意見を伝え、話し合い、相手を尊重すること、
 何か危機が起こった時は、
 守る・守られるという固定した関係ではなく、
 二人で協力して解決することが、
 安全で対等な関係といえるのではないだろうか。」(p.265)
とあり、これからはこのような人間関係が求められるのだろうなと考えさせられました。

山崎孝明先生の『新世紀エヴァンゲリオン』ネタは、
私もエヴァ世代ということもあり、
食い入るように読んでしまいました。
私もエヴァでヤマアラシのジレンマについて知ったような気がします。

橋本和幸先生のLGBTQ大学生の事例を読んで、
このようなことが大学では求められていくのだなぁと思い、
求められたものにどこまで応えることができるのかというところが気になりました。

薬物依存の当事者であったAKM先生の書かれたものはとても価値あるものだと思いました。
当事者だったからこそ書ける内容で、
当事者の方々の世界を少し覗くことができたような気がします。

高校のスクールカウンセラーの先生や大学の教職員にとって、
本書はとても有益な内容だと思います。