親子を支援する方法を知りたい。
親子とトラウマについて考えてみたい。
親子と愛着について考えてみたい。

このような思いを持たれている方にご紹介する本はコチラ!

山下洋(編)『こころの科学 229号』日本評論社

今回のテーマは「親子を支援する トラウマと愛着の視点から」です。
虐待のニュースを聞くたびに心が痛くなる近年、
非常に重要なテーマだと個人的には思います。

加茂登志子先生の論文に、
「「育ち」と「育て」の掛け算の視点」(p.11)、
という表現があり、
子どもの育て方だけでなく、
親自身の育ちの要因も子育てには大きく関わっていくと思いました。

橋本和明先生の論文では、
発達障害を有する親の子育ての部分に2つの事例が描かれており、
これを読むと、
「子どものことを思いやってください」とか、
「愛情をかけてあげてください」とか、
心理職が安易に思ったり、伝えたりしてはいけないなと反省した次第です。

上記以外の論文でも事例が多く描かれており、
どれもとても学びになると思います。
親子相互交流療法(Parent-Child Interaction Therapy:PCIT)はこれから流行るかもしれません(すでに流行っていたらごめんなさい)。

村瀬嘉代子先生のエッセイの中の事例を読むと、
村瀬先生の著されたものを読むといつも思いますが、
心理職としての原点かつ初心を忘れずということを考えさせられます。

関正樹先生の連載では「小説家になろう」というホームページのことや、
三田村仰先生の連載ではEFTにはオリジナル版とジョンソン版があるの?
と新しい学びがたくさん詰まっている本誌でした。