心理療法の本質を考えたい。
ブリーフセラピーについて知りたい。
森俊夫先生について知りたい。
このような思いを持たれている方にご紹介する本はコチラ!
森俊夫先生は東京大学医学部で助教をされていて、元役者、
そして、ブリーフセラピー系の心理職であり、
東京の吉祥寺にKIDSカウンセリングシステムを立ち上げた方になります。
惜しくも2015年3月に57歳という若さで亡くなられてしまいました。
本書は主に森先生と黒沢先生が対談している内容になっています。
お二人が若い頃のお話を読んでいると、
とても強いハングリー精神を感じました。
今のように整備された制度などがなかったからこそ、
がむしゃらに突き進まれたような印象を持ちました。
逆に整備された制度がある今は、
その制度に定められたことだけをしていれば良い、
というような雰囲気を持つ若い方もいらっしゃるような気がしています。
本書では、
心理療法の本質について、
ミルトン・エリクソンについて、
ブリーフセラピーについて、
ソリューション(解決志向)について、
などが語られています。
対人援助サービスには、
管理的サービス、治療的サービス、福祉的サービス、教育的サービス、
の4つがあり、
「何やるときでも全部絡んでくるんですよ」(p.59)とありますが、
本当にその通りだと思います。
心理職はどのサービスにも精通する必要があると私は思います。
「治療の場合に、
短期を目指さないのはありえない。
だって、辛い状態から一日でも早く脱せないと可哀想でしょ?」(p.138)
このお言葉に影響を受け、
自分なりに短期を目指したところ、
自分の力不足で森先生のようにはうまくいきませんでした。
周りの方々の支援でそのケースは結果的にうまくいきましたが、
やはり十分なトレーニングが必要ですね。
ぜひ本書を読んで、森先生の魂を感じてみてください。