内的家族システム療法を知りたい。
不安、抑うつ、PTSD、薬物乱用へのトラウマ・インフォームド・ケアを知りたい。
新しい心理療法を知りたい。
このような思いを持たれている方にご紹介する本はコチラ!
フランク・G・アンダーソン、マーサ・スウィージー、リチャード・C・シュワルツ『内的家族システム療法スキルトレーニングマニュアル』岩崎学術出版社
最近話題になっている(と個人的に思っている)内的家族システム療法の本です。
2023年3月21日現在では、
内的家族システム療法を中心に書かれた本は本書しかなさそうですので、
貴重な1冊になりそうです。
内的家族システム療法では、
クライエントが自分の中で行う会話というところから、
自分の中にサブパーソナリティの存在を設定します。
そして、そのサブパーソナリティをパーツと呼びます。
クライエントが、
優しく、慈悲深く自らの内的なパーツに接することが、
治癒につながると考えられています。
パーツというのは、
心理療法の世界でよく言われる外在化という技法を応用しているように思います。
セラピストとクライエントがクライエントの中の様々な役割を持つパーツと対話しながら、
調整を図っていくという印象を持ちました。
例えば、「問題を起こそうとするパーツ」と「心配しているパーツ」があって、
その双方の思いを聴いていく中で、
変化が生まれていくという感じでしょうか。
内的家族システム療法を行うセラピストに求められる5つの資質(5P)として、
Presence存在感、Patience忍耐、Persistence粘り強さ、Perspective展望、Playfulness遊び心、
が挙げられています。
本書には箱庭療法で使用するフィギュアをパーツに見立てて対話をする事例が書かれており、まさに遊び心が活かされているなぁと思いました。
個人的にもっと学んでみたい心理療法の1つになりました。