『臨床心理学』『精神療法』以外の心理学の雑誌を読みたい。
読みやすい心理学の雑誌を探している。
できるだけ多くの研究者や臨床家の書かれた資料を読みたい。

このような思いを持たれている方にご紹介する本はコチラ!

福田正人(編)『こころの科学 228号』日本評論社

この雑誌も2カ月に1回出版されています。
雑誌の読みやすさについては、
『精神療法』<『臨床心理学』<『こころの科学』、
という順番で読みやすいと個人的には思います。
学部生や大学院生は『こころの科学』から始めてみるのが良いかもしれません。

今回のテーマは「こころの病気とスティグマ」です。
スティグマという言葉はよく聞かれるようになりましたね。

本雑誌には当事者研究で有名な熊谷晋一郎先生のインタビューも掲載されています。
おっしゃられていることが分かりやすくて、
文章も読みやすいので、
スティグマに対する理解が深まります。

本雑誌には研究者や支援者の方々が書かれたものだけでなく、
かつてこころの病気の当事者だった方々が書かれたものも掲載されています。
当事者の方が書かれたものを読むと、
その方の世界をイメージすることができて、
いかに生き苦しい世界が広がっていたのかを感じることができました。

小澤寛樹先生と楠本優子先生の書かれた「シネマサイキアトリー」という部分には、
精神疾患をテーマにした映画(17歳のカルテ、レインマンなど)が数多く紹介されており、
映画好きな私としては興味深く読ませてもらいました。
観たことがない映画も紹介されていたので、
今度ぜひ見てみようと思います。

今回のテーマとは関係がないですが、
北川恵先生の「アタッチメントを学ぼう」という連載も掲載されています。
今回は第3回となりまして、
養育者に必要なかかわりについて書かれています。
養育者が子どものシグナルに早く適切に応答する敏感性の個人差を評価するために
エインズワースが開発した尺度が気になりました。
アタッチメントの重要性を年々感じています。

本雑誌とは関係ありませんが、
本ブログがGoogleで検索すると出てくるようになりました。
なんか少し認められたような気がしてうれしい気持ちです。