よく教えられている統計(有意性検定)とは違う統計を知りたい。
ベイズの定理を知りたい。
ベイズ流アプローチの教科書を探している。

このような思いを持たれている方にご紹介する本はコチラ!

豊田秀樹『統計学入門Ⅰ』朝倉書店

私は統計を有意性検定で学んできた人間でした。
とある大学で統計法をご教授されている先生とお話しさせていただいたときに、
どうも話がかみ合わず、モヤモヤ感が残っていました。
そんなときにベイズの定理を知りまして、
その先生はおそらくベイズ流アプローチに精通されていたのではないかと思いました。
そんな経験から気になって本書を手に取ってみました。

最期のあとがきに有名な統計学者である松原望先生、岩崎学先生、南風原朝和先生とのやりとりが書かれていて、
従来の有意性検定の重要性を再確認するとともに、
ベイズ流アプローチの可能性を感じました。

本書は豊田先生が放送大学、早稲田大学で行われた講義の内容をもとにまとめられたようです。

本書では事例を用いながら、
独立した2群の群間差の分析、
対応ある2群の差得点の分析、
1要因実験の分析、
2要因実験の分析、
2項分布の推測、
多項分布の推測、
などが説明されています。

具体的な事例をもとに説明されているので、
理解しやすいと思う一方で、
数式が盛りだくさんですので、
数式が苦手な方にとっては本書ではない数式があまり書かれていない分かりやすい本を読んでから、
本書を読むことをオススメします。