動機づけ面接って何?
動機づけ面接について知りたい。
依存症の方々への効果的な介入方法について知りたい。
このような思いを持たれている方にご紹介する本はコチラ!
清水隆裕『外来で診る”わかっちゃいるけどやめられない”への介入技法』メディカル・サイエンス・インターナショナル
本書は依存症などの患者さんに有効な動機づけ面接について、
とても分かりやすく書かれているので、
動機づけ面接を知りたい方への入門書になると思います。
「やらなきゃいけないと思えば思うほどできなくなる」(p.19)という
ヤーキーズ・ドットソンの法則という言葉は、
本当に久々に見たという印象がありました。
大学院入試を受けるために受験勉強していた以来かもしれません。
「行動を変える気がないから変わらない、のではなく、
行動を変える気持ちはあるのだけれども、
それと同じくらい変えたくない気持ちもあるから、
行動が変わらないのです。」(p.35)
この考え方を頭に置いておくことはとても重要だと感じました。
動機づけ面接では「治療者としてのあり方」をスピリッツと呼んでおり、
以下の4つが提唱され、PACEと呼ばれています。(p.67-68)
partnership(協働)
acceptance(受容)
compassion(コンパッション)
evocation(喚起)
そして、動機づけ面接の望ましいプロセスは、
以下の4段階に分かれ、EFEPと呼ばれています。(p.105)
engaging(関わる)
focusing(焦点化する)
evoking(引き出す)
planning(計画する)
最後は動機づけ面接の具体的なスキルになりますが、
これも4つあり、OARSと呼ばれています。(p.105)
open question(開かれた質問)
affirming(是認)
reflecting(聞き返し)
summarizing(サマライズ)
臨床家の方々にとっては、
PACE、EFEP、OARSに書かれていることは決して真新しいものではなく、
どれも重要であると感じると思います。
動機づけ面接はこの重要なものを上手に整理し、
効果が上がるよう工夫されている介入技法と言えるかもしれません。
また、未だに動機づけ面接自体は発展を遂げていて、
数年経つと今とはまた違う改良された動機づけ面接が出てくるかもしれません。
自分の臨床力アップのために動機づけ面接を習得してみるのはいかがでしょうか?