スクールカウンセラーに興味がある。
スクールカウンセリングの実際を知りたい。
事例をたくさん知りたい。
このような思いを持たれている方にご紹介する本はコチラ!
かしまえりこ・神田橋條治『スクールカウンセリング モデル100例』創元社
題名から分かる通り、
事例が100例も詰まっています。
最初に総論ということで、
スクールカウンセラーの役割と仕事内容についてまとめられています。
その後、
教師との連携が17例、
家庭訪問が4例、
家族の要因が20例、
カウンセリングが13例、
問題行動が9例、
障害が12例、
躁うつ体質が11例、
医療との関わりが8例、
失敗例が6例、
という構成になっています。
あえて失敗例も記載しているところも本書の特徴だと思います。
事例論文もそうだと思いますが、
基本的にはうまくいった事例を発表したいものですよね。
自分の失敗を表現するのはとても勇気のいることだと思います。
しかし、現実的にはカウンセリングや心理療法はうまくいく場合だけでなく、
キャンセルが続いたり、中断したりする場合も当然あります。
その失敗から学ぶこともたくさんあると思いますので、
そういう意味でも失敗例を表現する意味はあると思います。
各事例の後に神田橋條治先生のコメントが記載されていて、
本書の深みと密度を高めていると思います。
スクールカウンセラーを目指す人や現在スクールカウンセラーの人にとって、
本書は自己研鑽につながる必読書になること間違いなしです。